骨盤臓器脱の医療機器ってどんなのがあるの?

骨盤臓器脱の保存療法でよく使用されている医療機器のご紹介です。
治療方法の選択については、医師の説明をよく聞いて、ご自分に適した方法を選びましょう。

※2018年5月時点での調査によるものです。
※以下の情報は、それぞれの製造販売会社の公開情報をもとに、当社がまとめたものです。詳しくは各製造販売会社の表示をご確認ください。

(リング)ペッサリー

[参考価格:約¥1,000~¥9,000]
膣内に、リング型・М型などの形状のプラスチック器具を挿入して、子宮や膣を支える方法。
2~3か月毎に通院して洗浄・交換する「連続装着方式」が一般的だが、患者自身で着脱する「自己着脱方式」を指導している医療機関もある。

特徴

  • 骨盤臓器脱の保存療法として従来から一般的に用いられている。
  • 保険適用のものもあり、金額の負担が軽い。
  • 適したサイズをみつけるのに、すこし手間と時間がかかる(通常1~3か月)。
  • 炎症や膣壁の損傷などを防ぐため、定期的な着脱と衛生管理が必要。
  • 人によっては異物感や痛みを感じたり、脱落してしまう場合がある。
  • 抗凝固薬や抗血小板薬を服用している方、以前に子宮を摘出した方、感染症を警戒しなければならない持病の方などは使用に向かない。

※ペッサリーの情報は下記のサイト↓を参考にしました。
「知ろう!ペッサリーのこと」 pessary-info.jp 「骨盤臓器脱治療用リング キタザトリングペッサリ-」 www.kitazato-pessary.com

フェミクッション

[参考価格:¥30,240]
でっぱりのあるシリコン素材を膣口に直接あて、ベルトで固定することで、膣口を塞ぎ、臓器を体内に保持する方法。
ペッサリーが合わない方や手術待ちの方などのために、(株)女性医療研究所が開発した医療機器。

特徴

  • 体内に挿入・留置するものではないので、ペッサリーよりも着脱が容易で体への負担が少ない。
  • 膣口を塞ぐ方法なので、使用できる患者の範囲が広い。
  • 保険適用ではないが、医療費控除の対象。
  • 着用にあたっては、複数の構成品を組み合わせて装着し、ベルト調整をする(臓器を体内に戻した状態で使用)。
  • 感染症を避けるため、体に直接触れる構成品の衛生管理に注意が必要。
  • 構成部品は消耗品のため、定期的な交換が推奨されている。

※フェミクッションの情報は、(株)女性医療研究所のホームページを参考に作成しています。 より詳しい情報をお求めの方はそちらをご覧ください。

骨盤底サポーター

[参考価格:¥12,960]
「会陰体」を持ち上げて、深い位置で下垂した臓器を留める方法(国立大学との共同研究)。
手術やペッサリーという方法が合わない方のための、下着の上から履く、サポータータイプの医療機器。
※2016年に医学会で発表、2017年から販売が開始された骨盤臓器脱の最新医療機器です。

特徴

    • 下着の上から履くだけなので、体への負担が極めて少ない。
    • 丸洗いできる(手洗い陰干し)ので、衛生管理がしやすい。
    • ストレッチ素材と面ファスナーでできているので、着脱が容易で、頻尿傾向のある方も安心。運動してもずれにくい。
    • 締め付け力を分散させる設計で、サポーターなのにお腹まわりを締め付けない。
    • 体の深部で下垂を留めることができるので軽症の場合にも対応できる。
    • 会陰体損傷がある方、トイレの後に脱出した臓器をご自身で体内に戻せない方は使用できない。
    • ゴムの寿命がくると、買い替えが必要。
      (毎日使用で、通常約半年~1年ほど。使用状況により異なります。ブラジャーなどと同じ消耗度合いとお考え下さい。)
    • 保険がきかないが医療費控除の対象。

➡詳しくは、「骨盤底サポーター」のページをご覧ください。

治療用品を選ぶときの重要ポイント

      1. お腹を締め付けないものを選ぶ
        お腹を締め付けると、腹圧が上がり、骨盤底筋に大きな負担をかけてしまいます¹。
        ベルト状のものや、ガードルのようなきつい下着類など、苦しく感じるものは避けましょう。
      2. 骨盤底が支えられるものを選ぶ
        骨盤内にある臓器は、膣周辺の、骨盤底と呼ばれる筋膜やじん帯などによって支えられています²。
        骨盤底を支えられるものを選びましょう。
      3. 着脱が簡単なものを選ぶ
        頻尿の症状がある場合、すぐに脱げることが重要です。
        自分の生活に適した、使いやすい・続けやすいものを選びましょう。

※参照・参考文献
¹2018年8月、亀田グループポータル 医療ポータルサイト、「ウロギネの病気の自己診断と予防」、www.kameda.com/patient/topic/urogynecology/12/index.html
²2018年8月、女性の骨盤臓器脱 治療はどうする?|NHK健康チャンネル、https://www.nhk.or.jp/kenko/atc_335.html