骨盤底筋体操や散歩などの軽い運動をしましょう!

骨盤底筋訓練(体操)について

骨盤底筋訓練(体操)は、骨盤臓器脱の症状の進行を遅らせたり¹、排尿障害や排便障害、腹圧性尿失禁などの症状に対して有効²とされており、主に軽度の骨盤臓器脱患者への治療法として推奨されています。

そして、「客観的な脱の改善や下垂症状の長期的な改善にはつながらない可能性がある²」、「病状が進んだ骨盤臓器脱の場合には効果は期待できない³」ともいわれています。

しかし一方で、症状が進行している場合(POP-QstageⅡ以上)でも骨盤底筋訓練指導が有効だったという症例も存在します²。

骨盤底筋体操自体に副作用はありません。
骨盤臓器脱の患者様は、やる前からあきらめずに、まずは3か月間試していただくことをおすすめします(肥満や便秘などの生活改善とあわせて行うことが推奨されています)。
もし改善がみられなくても、できる範囲での軽い運動を心がけましょう。

※参考・参照文献
¹2018年8月、四谷メディカルキューブホームページ、「骨盤臓器脱(性器脱)」、www.mcube.jp/womans/explanation/prolapse_03.html
²
産婦人科診療ガイドライン-婦人科外来編2017、日本産科婦人科学会、日本産婦人科医会
³ 亀田グループポータル 医療ポータルサイト 「骨盤臓器脱(性器脱)」 http://www.kameda.com/patient/topic/genital/index.html

骨盤底筋訓練(体操)のやり方

(お腹に力を入れないように注意しながら)
尿道・膣・肛門などを数秒間締める


力を抜く

という動きを、毎日一定回数、2~3か月以上継続して行う体操です。
詳しくは、下記の医療機関のサイトや、専門家の指導を参考にしてください。

継続することが大切です。無理のない回数を、毎日行いましょう。

参考サイト
・骨盤底筋体操(亀田グループポータル 医療ポータルサイト)  http://www.kameda.com/patient/topic/rehawalk/06/index.html
・『骨盤臓器脱(子宮脱)手術』Net 自分でできる骨盤底のケア  http://gogourogyne.net/about/care/index.html

散歩(1日7500歩を目標に)

現在、骨盤臓器脱の根治手段は手術しかありません。
そのため、多くの患者様が、

ペッサリーをつけて様子をみる

手術レベルまで重症化したら手術を受ける

という対応をとっています。

私たちアダム医健は、

骨盤底サポーターで臓器の下垂を支える

骨盤底筋体操や生活改善¹に取り組み、
軽度の運動を習慣づける

悪化を防ぐ

という、積極的な対応をおすすめします。

外出を控えると健康寿命が損なわれます。1日7500歩(早歩き17.5分を含む)の散歩²で下半身の筋肉を鍛えましょう。

歩行困難やトイレトラブル→運動不足・自信喪失→体力が落ちる・認知症のリスク…
という負の連鎖にならないように、骨盤底サポーターなどの医療機器で症状を抑えながら、骨盤底筋体操と生活改善に取り組みましょう。

骨盤底サポーターは、患者様の筋力トレーニングの頼もしいパートナーです。

¹肥満や便秘、喘息症状、体を締め付ける衣類の着用、重い物を持つなどの、骨盤底に負担をかける生活を改善することをいいます。
²ご自身の健康状態に応じて無理のない範囲で行ってください。